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	<title>ケープタウン新聞 &#187; 宮城ゆかり的膝栗毛</title>
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	<description>南アフリカ共和国ケープタウン発カルチャー＆ビジネスニュース</description>
	<lastBuildDate>Tue, 05 Apr 2011 15:45:01 +0000</lastBuildDate>
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		<title>【宮城ゆかり的膝栗毛】HIVの検査をしよう</title>
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		<pubDate>Sun, 06 Mar 2011 13:34:28 +0000</pubDate>
		<dc:creator>ケープタウン新聞</dc:creator>
				<category><![CDATA[宮城ゆかり的膝栗毛]]></category>
		<category><![CDATA[HIV／エイズ]]></category>
		<category><![CDATA[健康]]></category>
		<category><![CDATA[生活]]></category>

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		<description><![CDATA[　ケープトニアンになって早一年半。母がHIVの検査を勧めてきた。私が南アフリカに行くって言い出した時は、南アフリカ のどこ？って聞いてきた、あののんきな母が、南アフリカが国名だってことすら知らなかったあの母が、たまには母親らしいことを言ってきた。<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2011/03/hiv-aids-test/">【宮城ゆかり的膝栗毛】HIVの検査をしよう</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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			<content:encoded><![CDATA[<p><center><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukari-essay-s.jpg" alt="宮城ゆかり的膝栗毛" title="宮城ゆかり的膝栗毛" width="400" height="102" class="aligncenter size-full wp-image-1728" /><br />
</center></p>
<div align="right" style="font-size: 1.2em;"><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/">≫ バックナンバー</a></div>
<p>　ケープトニアンになって早一年半。</p>
<p>　母がHIVの検査を勧めてきた。</p>
<p>　私が南アフリカに行くって言い出した時は、南アフリカのどこ？って聞いてきた、あののんきな母が、南アフリカが国名だってことすら知らなかったあの母が、たまには母親らしいことを言ってきた。</p>
<p>　無鉄砲で無計画な娘を案じて、少しは南アフリカのことを勉強してくれたのだろうか。ちょっと嬉しくなった。</p>
<p>　南アフリカにいる娘の身を案じる上でHIVが深刻な問題であることは、確かに一番に思い当たる心配事項なのかもしれない。</p>
<p>　自分自身思い当たるふしはほとんどないものの、日本の常識なんて、ごま塩ほども通用しないアフリカ。言われた途端急に心配になって今すぐに検査したい衝動に駆られる。</p>
<p>　エイズ検査なんて保健所に行って注射して一週間後に検査結果を聞きに行って・・・ということかなぁと漠然と考えていた私。</p>
<p>　心配な事は心配だけど、それってかなり面倒くさいなぁって思っていたら灯台もと暗し。不新鮮でくたびれた野菜、変色したお肉、賞味期限切れの調味料が並ぶ宮城ゆかりさん御用達の駅前の超庶民スーパーが入っている雑居ビルの一室にエイズの検査センターが入っていることがすぐさま判明。その日のうちに行ってみることに。</p>
<p>　薄暗い室内にあるカウンターの中には太った黒人のおばさんが私の存在に気付かないのか、めんどくさいのか、昼ドラに釘付けになってみている。南アフリカで人気の昼ドラで、ほとんどのキャストが黒人。言葉はズールー語で、下には英語字幕がついている。なぜ多民族国家のこの国で黒人しか理解できない言語でドラマを作成するのか、これはここで初めてテレビを見て以来、一年以上のナゾ。そして向かいのテーブルには箱一杯のコンドーム。</p>
<p>　そういえばここだけに限らず、南アフリカではコン ドームは無料で配られている。</p>
<p>　薬局やクラブなどに行けば必ず置いてあるコンドームさん達。</p>
<p>　ストリートチルドレンやホームレスも正直沢山いて、まだまだ貧しい国、南アフリカ。</p>
<p>　この前私が引っ越したとき、捨てようと思ってゴミ袋に入れて家の前に置いておいた、えりくびがくったくたになったTシャ ツや、お醤油こぼしたスウェット、諸事情により苦しくて付けられなくなったブラジャーまで（！）、本当にものの3分ですっかり消えてしまった。</p>
<p>　いつでもその辺のおじさんがゴミ箱ほじくり返しているし、とにかく彼らは何でもいいからただで何かほしがっている。盗難事件もしょっちゅう。</p>
<p>　それでもいくらあけっぴろげに置いておいても盗られない唯一のもの。それがコンドーム。</p>
<p>　どこにいってもコンドーム君達は、仲良さげに肩を寄せ合ってひしめき合ってケースに収まっている。誰にも持って帰ってもらえずに。</p>
<p>　そんな机から目を離し、栄養の行き届きすぎたおばさんに話しかけてみると案外きさくにてきぱきと説明してくれた。</p>
<p>　身分証明はいらないこと。<br />
　費用は25ランド（300円程度）<br />
　採血後15分で結果が出るということ。</p>
<p>　これはプライベートな問題だから本名を名乗る必要はないわ。何でもいいからここでのあなたの呼び名をちょうだい。<br />
とおばちゃん。</p>
<p>　せっかくなのでオスカルと言ってみた。ベルサイユのバラが好きだから。<br />
　日本だったら絶対に番号ですませてしまうのだろう。 そういう無駄なこともアフリカっぽい。</p>
<p>　今度は奥から二十歳そこらのお姉ちゃんが出てきてわたしを個室に案内してくれた。</p>
<p>　小さい頃から臆病で、この年になっても注射が怖い私はあの採血用の太めの注射針を想像してびくびくしていた。顔色変えずにあれを受け入れられる人はかなりの演技の達人なはず。</p>
<p>　大丈夫、オスカル。注射はしないわよ。<br />
　と、ほほえむお姉さん。あぁそうか、オスカルって自分の事だった。</p>
<p>　え？じゃあどうやって？と聞くが早いか、私の左手の中指の先をきゅきゅっとねじりあげひょひょいと消毒液を塗り、小さなシャープペンみたいなものをぷちんと押し当てた。</p>
<p>　小さな鈍い痛みが走った後、ちょうどBB弾ぐらいの大きさの血の玉が指先に出来上がった。<br />
　それを小さな細いストローみたいなもので押し当てて 吸い上げて、リトマス試験紙みたいな紙にちょんちょんっとなびる。</p>
<p>　ホラ、痛くなかったでしょ？<br />
　とお姉さん。日本でもアフリカでも、採血の後のセリフ は一緒なんだなぁと思っていると、確実に私より年下の黒人のアフリカ人に、性交時には必ず避妊をすることや、不特定多数の異性と関係を持つことの危険性を教えられる。えー！そんなこと、知ってるし！それに、してないし！！南アフリカ人のあなたが私にゆっちゃう！？って思わずいいそうになったけれど、そうかエイズ検査に来る人はきっと上記のような思い当たるふしがあるのだろう。なんだかすごくみだらな人みたいないいかたされてむぅっとしたけど、それも彼女の仕事だもんね。話を変えようと思い、</p>
<p>　じゃあこのセンターでどれくらいプラスの結果見ます か、と聞いてみたら、</p>
<p>　そうね。大体5～10人 くらいかしら。<br />
　と、お姉さん。え？それって一ヶ月に？って聞くと、さらりと</p>
<p>　ううん。一日によ。</p>
<p>　それって多くない？何人くらい一日に検査しに来るん ですか、って聞いたら<br />
　そんなに多くないのよ。30～40人くらいかしら。<br />
　って！！！</p>
<p>　ちょっと背筋が寒くなる。それって5～30％の人がエイズって事じゃない。</p>
<p>　じゃぁこの個室で様々な人間ドラマを見てきたんです ね、カップルで来る人が多いっていうから泣き崩れる人とか、殴りかかる人とかいそうですね、と少し野次馬根性で聞いてみると、</p>
<p>　そんなに取り乱す人はいないわ。エイズ患者になったというのはもはや世界の終わりってわけじゃないのよ。<br />
　ん？何か言ってる事が矛盾しているような。てか、そ れホントー！？日本人には到底理解できません。取り乱すでしょ。絶対。</p>
<p>　そんなこんなであっという間の15分。お姉さんにお礼を言って外に出る。</p>
<p>　一番に、おかあさんにメールした。</p>
<p>　「必ずプラスって報告して」と言ってたのんきな母。 御期待に沿えずマイナスでしたと言った。</p>
<p>　考えないようにしてたけど、万一エイズだったらどう しよう、って本当は心臓がドキドキいいっぱなしだった私は、メールをし終えて初めて深呼吸ができた。</p>
<p>　有意義な一日だった。何も得たものはないのに、何もなくこうして生きていられる幸せを発見した、何もなくこうしていられることが幸せなんだと知った。</p>
<p>　いつもの超庶民スーパーで夕飯の材料を買って岐路に着く。</p>
<p>　もうさっきの血はすっかり止まっていて、その傷口を 見つけることすらできなかった。</p>
<p>　明日もまた、がんばろう。</p>
<p><br/></p>
<div style="font-size: 1.3em;"><center><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/"><strong>≪宮城ゆかり的膝栗毛　バックナンバー≫</strong></a><br/><br />
<br/><br />
</center></div>
<p></p>
<h2>著者プロフィール</h2>
<p><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2011/03/profile-150.jpg" alt="宮城ゆかり" title="宮城ゆかり" width="150" height="150" class="alignleft size-full wp-image-2214" /><strong>宮城ゆかり</strong><br />
1985年9月6日生まれ / 埼玉県出身</p>
<p>山崎豊子さんの二つの祖国に感銘を受け法律に興味を持ち、法律家を志すもあっさり挫折。かろうじて大学卒業後、ＯＬになるものの一年で挫折。類い稀なる健康体で小学生以来風邪も引かず、虫歯もなく、チャレンジ精神が旺盛なのが取り柄だが先読みが足らず後悔することが大半。<br />
ケープタウンが大好きだけれどおばあちゃんの冷や汁も恋しいと思う24歳。<br />
ご意見・ご感想など >> <img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukarimail.gif" alt="著者メールアドレス" title="著者メールアドレス" width="220" height="17" class="alignnone size-full wp-image-1733" /></p>
<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2011/03/hiv-aids-test/">【宮城ゆかり的膝栗毛】HIVの検査をしよう</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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		<title>【宮城ゆかり的膝栗毛】ケープタウンで習い事をしよう</title>
		<link>http://www.capetownnews.jp/2010/12/lesson-in-cape-town/</link>
		<comments>http://www.capetownnews.jp/2010/12/lesson-in-cape-town/#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 05 Dec 2010 15:49:39 +0000</pubDate>
		<dc:creator>ケープタウン新聞</dc:creator>
				<category><![CDATA[宮城ゆかり的膝栗毛]]></category>
		<category><![CDATA[クラシック]]></category>
		<category><![CDATA[生活]]></category>
		<category><![CDATA[音楽]]></category>

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		<description><![CDATA[　やらずに後悔より、やって反省。をモットーに生きるわたしは今までの人生に悔いはないけど、反抗期に身を任せてほっぽり出したピアノのレッスンだけが心残りであった。ドがつく音痴の私はそのコンプレックスからか、あのピアノの綺麗な音が大好きだったのに。<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/12/lesson-in-cape-town/">【宮城ゆかり的膝栗毛】ケープタウンで習い事をしよう</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><center><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukari-essay-s.jpg" alt="宮城ゆかり的膝栗毛" title="宮城ゆかり的膝栗毛" width="400" height="102" class="aligncenter size-full wp-image-1728" /><br />
</center></p>
<div align="right" style="font-size: 1.2em;"><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/">≫ バックナンバー</a></div>
<p>　やらずに後悔より、やって反省。<br />
　をモットーに生きるわたしは今までの人生に悔いはないけど、反抗期に身を任せてほっぽり出したピアノのレッスンだけが心残りであった。<br />
　ドがつく音痴の私はそのコンプレックスからか、あのピアノの綺麗な音が大好きだったのに。</p>
<p>　そんな思春期から約十年。<br />
　今度は家出をしても、国外脱出しても続けられるように、持って歩ける楽器を習いたかった。<br />
　なーんて、懲りもせずそんなことを言っていたら、アフリカにも拾う神あり！<br />
　友達がくれたのがバイオリンだった。</p>
<p>　バイオリンなんて今まで触ったことさえなかったから、いきなりの登場にびっくり。<br />
　ドラえもんのしずかちゃんがギコギコやってるイメージしかない。</p>
<p>　喜び勇んで、毎度おなじみガムツリーで先生を探し、<br />
　次の日にはバスを乗り継ぎ、（まだ車を買う前だったので）一時間のところにあるワインバーグまで来た。</p>
<p>　途中、何人もの人がバイオリンをきっかけに話しかけてくる。なんだかバイオリン効果でいつもより、声をかけられる回数が格段に多い気がする・・・。<br />
　すごいぞ、バイオリン。<br />
　きっといいとこのお嬢さんに見えているに違いない。膝丈スカートも雰囲気作りを手伝ってくれていることうけあい！！<br />
　そろそろ、市販のミネラルウォーターのペットボトルに自分で沸かして詰め替えたルイボスティーを飲みたいところだけれど、かっこ悪いから誰も見ていないところまで飲むのも我慢した。</p>
<p>　とにもかくにも、バイオリンパワーをビンビンに感じつつ、すごいかっこいい先生が現れたらどうしようと、あらぬ心配をしつつ、お化粧は大丈夫か、歯間にゴミはないかと手鏡で最終チェックし、駅前で初対面を待つ。<br />
　先生は、親切にも方向音痴の私を迎えに駅まで来てくれるとのこと。</p>
<p>　青のBMWに乗って颯爽と現れたのは頭がつるんと光る、おじいちゃん。初めましてとハグするた<br />
めに、わたしはずいぶん腰をかがめた。</p>
<p>　「僕は音楽を愛しているから」<br />
　から始まったデリックおじいちゃんのバイオリン授業はとっても楽しい。<br />
　なぜならいつでも褒めて、おだてて、持ち上げてくれるから。<br />
　褒められてつけあがる、まさに長女の私の性格分かってます！！</p>
<p>　「このバイオリンはドイツ製だ！素晴らしい！」<br />
　「そうだ！YUKARI、君には才能がある。」<br />
　「神が君にその右手を与えたんだ！！！」<br />
　「まるで女神の歌声だ！！」</p>
<p>　などの名言を、まだかえるの歌レベルの曲をおたおた弾いている私に雨のように降らせてくれる。<br />
　ああ、教育って洗脳だ。<br />
　私はいつも、すっかり自分に酔いしれブラームスか女子十二楽房の一員にでもなった気分になる<br />
のです。<br />
　こんなに歯の浮くようなセリフをレッスン中に連発する60過ぎの先生に出会えるのもまさに自由な大陸アフリカだからだと思いませんか？？</p>
<p>　音楽に国境はないっていうけど、いつも困るのがおじいちゃん先生が特定の音符を指定し、<br />
　「じゃぁここのFから」という時。<br />
　先生はドレミをABC で言う。これは一種の言語バリアではなかろうか！？<br />
　ドレミが染み付いた私は情けないことにABCをドレミに置き換えて数えなおしてまたABCにしな<br />
いと理解できない。</p>
<p>　この一連の過程が英語の勉強にそっくりだということに気付いたのは最近。<br />
　英語の勉強を始めた頃はいつもそうやって理解していた。<br />
　聞いた英語を頭の中で日本語に翻訳して→日本語で回答して→それを英訳して→喋る。</p>
<p>　でもいつしか英語がそのまま頭の中に入ってくるようになった。すごく最近だけれど。</p>
<p>　早く音楽のABCもそうならないかしら。そう祈りつつ今日もバイオリンを掴む。</p>
<p>　週一回の一時間のレッスン、月たったの300 ランド（約3500円)しか受け取らないおじいちゃんを心配してみても、独り身にそんなにお金は要らないんだよ、とさびしげに笑う。<br />
　こんな菩薩のようなおじいちゃんの奥さんは、娘さんと一緒に去年出て行ってしまったと言っていた。</p>
<p>　こんなに優しい私の先生は、あの広い家で毎晩何を思うんだろう。<br />
　本当に国境がないのはさびしいという気持ちだ。<br />
　一人でここまで来た私はさびしい思いもしたけれど、先生の気持ちは到底分かってあげられないだろう。</p>
<p>　「アフリカ人もいいけど、ドイツ人の彼氏と仲良くしなきゃあいけないよ。」<br />
　バイオリンを指差しておじいちゃんはいつも言う。</p>
<p>　「YUKARIに会える毎週水曜日だけが楽しみなんだから」<br />
　先生は私のハートにとどめを刺すのを忘れない。</p>
<p>　おじいちゃんのハートにも早く新しい何かが刺さると良いのに。</p>
<p>　こうして私は、来月でバイオリン暦半年になる。</p>
<p>　おじいちゃんの懸命な指導のかいあって、隣の部屋から騒音で苦情はきましたが、<br />
　指導のかいなく、未だにかえるの歌から抜け出せません。</p>
<p><br/></p>
<div style="font-size: 1.3em;"><center><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/"><strong>≪宮城ゆかり的膝栗毛　バックナンバー≫</strong></a><br/><br />
<img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/12/violin.jpg" alt="【宮城ゆかり的膝栗毛】ケープタウンで習い事をしよう" title="【宮城ゆかり的膝栗毛】ケープタウンで習い事をしよう" width="600" height="450" class="aligncenter size-full wp-image-2198" /><br />
<br/><br />
</center></div>
<p></p>
<h2>著者プロフィール</h2>
<p><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/10/profile-150.jpg" alt="宮城ゆかり" title="宮城ゆかり" width="150" height="150" class="alignleft size-full wp-image-2179" /><strong>宮城ゆかり</strong><br />
1985年9月6日生まれ / 埼玉県出身</p>
<p>山崎豊子さんの二つの祖国に感銘を受け法律に興味を持ち、法律家を志すもあっさり挫折。かろうじて大学卒業後、ＯＬになるものの一年で挫折。類い稀なる健康体で小学生以来風邪も引かず、虫歯もなく、チャレンジ精神が旺盛なのが取り柄だが先読みが足らず後悔することが大半。<br />
ケープタウンが大好きだけれどおばあちゃんの冷や汁も恋しいと思う24歳。<br />
ご意見・ご感想など >> <img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukarimail.gif" alt="著者メールアドレス" title="著者メールアドレス" width="220" height="17" class="alignnone size-full wp-image-1733" /></p>
<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/12/lesson-in-cape-town/">【宮城ゆかり的膝栗毛】ケープタウンで習い事をしよう</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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		<item>
		<title>【宮城ゆかり的膝栗毛】寿司事情 in Cape Town</title>
		<link>http://www.capetownnews.jp/2010/10/sushi-in-cape-town/</link>
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		<pubDate>Wed, 13 Oct 2010 16:40:29 +0000</pubDate>
		<dc:creator>ケープタウン新聞</dc:creator>
				<category><![CDATA[宮城ゆかり的膝栗毛]]></category>
		<category><![CDATA[ビール]]></category>
		<category><![CDATA[レストラン]]></category>
		<category><![CDATA[寿司]]></category>
		<category><![CDATA[日本料理]]></category>
		<category><![CDATA[生活]]></category>

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		<description><![CDATA[　私は南アフリカに着いて四日目に食べに行ったそのレストランに五日目に面接に行って一週間後から働き出した。その頃私は超基本的な文法がやっと理解できるくらい。南アフリカアクセントも全く聞き取れず、挨拶するのがやっと。本当に良くやったと我ながら思う<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/10/sushi-in-cape-town/">【宮城ゆかり的膝栗毛】寿司事情 in Cape Town</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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			<content:encoded><![CDATA[<p><center><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukari-essay-s.jpg" alt="宮城ゆかり的膝栗毛" title="宮城ゆかり的膝栗毛" width="400" height="102" class="aligncenter size-full wp-image-1728" /><br />
</center></p>
<div align="right" style="font-size: 1.2em;"><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/">≫ バックナンバー</a></div>
<p>　私は南アフリカに着いて四日目に食べに行ったそのレストランに五日目に面接に行って、一週間後から働き出した。</p>
<p>　その頃私は、超基本的な文法がやっと理解できるくらい。南アフリカアクセントも全く聞き取れず、挨拶するのがやっと。本当に良くやったと我ながら思う。貯金残高10万で何とかなるだろ！ってたかをくくって日本を飛び出した怪我の功名とでも言うのだろうか。火事場の馬鹿力？窮鼠猫をかむ？？</p>
<p>　とにかく藁をも掴む思いで仕事を探した。ここで干上がるわけにはいかない。ホストクラブでシャンパンタワーやるってささやかな夢だって叶えていないし。</p>
<p>　とりあえず、日本人だし日本食レストランがいいだろうと思って、思い切って踏み入れたそのお店。当時履歴書の書き方さえ知らなかった私は手ぶらでいった。<br />
　入って一言、</p>
<p>　「仕事くれ」</p>
<p>　みんなぽかんとしていたけれど、気の利く一人のバーテンダーが、作りかけのマティーニを置いてマネージャーを呼びにいってくれて、みんなの好奇の目にさらされ続け、話すこと5分。<br />
　半分くらいしか言ってる意味分からなかったけど、こっちにきて五日目に面接に来たその根性（しかもその英語力で）、日本人だということ（あとで分かったことだけどレストランで働こうとする日本人はまずいないらしい。給料超安いから）、元気で挨拶ができること。などをつらつらと述べた後、ちょっと汗ばんだ手を差し出された。握り返すと今度は抱きしめられた。その頃の私はうぶなもので身を硬くした。でもつまりは合格って事かなと思い返し、申し訳程度に片手を彼の背中に回してみた。</p>
<p>　それくらい、英語が分からなかった。</p>
<p>　これからの季節、忙しくなるからがんばって働いてくれよ、と嬉しそうに言ったショーン。汗をかいたあのマティーニが彼の手元に運ばれてきた。去年の10月の事だった。</p>
<p>　彼の言うとおりそのレストランは本当に忙しかった。年末年始はヨーロピアンがひしめき合った。毎回違うアクセントのお客様から注文を取るのは難しかったし、間違えると自分の稼いだチップでロスを補填しなければならない。<br />
　言ってることが理解できなくて悔し泣きしたこともあったし、英語が全然話せないのに、理解できないそっちが悪い！とばかりにふんぞり返るお客様に驚きと苛立ち、同時に日本人との国民性の違いを考えさせられ、少しばかりホームシックにもなった。</p>
<p>　そんな時、助け舟を出してくれたのはコンゴ出身のティシーク。とっても意外なことに流暢なフランス語でオーダーをわたしのかわりに取ってくれた。<br />
　驚いて聞いてみるとフランス語は彼の母国語なんだとか。肌は真っ黒で、見上げるような大男の彼が私より小さなわたあめみたいな髪の毛のフランス人のマダムと私の分からない言語を使って楽しそうにおしゃべりする。彼女にさっきまでの権高な感じは微塵もない。<br />
　そういえばブラジル人のお客様の貸切パーティーの時は、アンゴラ出身のジュニアが進んで仕切ってくれた。その時彼が話していた言葉がまるで歌を口ずさんでいるように美しかったのが印象的。その日から私の次に学んでみたい言語は、ポルトガル語になった。アフリカ人は彼ら独自の民族語しか話せないと思っていた私こそあほうだ。</p>
<p>　色々なことを学んだその日本食レストラン。そこでみんながおいしそうに食べている寿司は私が知っているものとちょっと違っていた。<br />
　カルフォルニアロールが主流なのは承知の上だったけれど、その中でも一番人気はクレイジーボーイロールとよばれるもの。それはカニとマヨネーズをあえたものとアボガドを巻いたカルフォルニアロールを、それごと天ぷら粉のプールにとぷんと落とし、あぶらの海にゆったりと泳がせる。しばらくすると黄金色の棒状の天ぷらがぷくりと現れる。それを八つに切り、仰向けに寝かせてたっぷりのスイートチリソースとたこ焼きの要領で糸状のマヨを巡らして完成。</p>
<p>　その不思議な創作料理を、お客様はさらにしょうゆを付けていただく。やっぱりジャパニーズ寿司は美味しい！と口の周りをてらてらさせながら言う。日本人としてこういう場合、なんと言えばいいのだろう。答えは未だに見つからない。<br />
　これが果たして本当に寿司なら、モスバーガーのきんぴらごぼうライスバーガーだって寿司の仲間に入ってしまうのでは！？</p>
<p>　他にも、カルフォルニアロールにクリームチーズが入ったものをヤッピーロールと呼び、サーモンローズ、ツナローズと呼ばれるものは小さめの軍艦巻きに海苔のかわりにサーモンもしくはまぐろと内側には薄く切ったアボガドを巻き、てっぺんにはたっぷりのマヨネーズ、それからちょこんとキャビアを乗っける。<br />
　お味は・・・寿司と思わずに食べればとても美味しい・・・かも。</p>
<p>　でもお寿司とマヨネーズやチーズを一緒に食べるのはやっぱり慣れない。ハッキリ言えば、嫌いなんだと思う。<br />
　でもこっちの人は大きいジャムのビンみたいなのに入った、スプーンでほじくらなきゃいけない、取り出しにくいマヨネーズと、頭のてっぺんに☆マークを付けたぷにょぷにょケースに入ったおなじみのキューピーマヨネーズを完全に別のものとして考えている。<br />
　私たちにおなじみのマヨは、ジャパニーズマヨと呼ばれて市場価格は優に二倍以上。確かになめ比べてみると、こっちのマヨは甘ったるくてコクもなくて味がうすっぺらい印象。差は歴然だ。500円～800円程度の寿司に120円という決して安くない追加料金を払ってまでお醤油皿一杯のジャパニーズマヨを頼む人は決して少なくない。</p>
<p>　日本人て美味しいもの食べてるのね～。不思議な創作料理達にたっぷりマヨを乗せて舌鼓を打つマダム。あぁ言ってしまいたい！違うから！！喉元まででかかる。<br />
　ぐっとこらえて、お食事をお楽しみ下さいと声をかけて下がる。お客様の食事に水を差す給仕なんて古今東西聞いたことない。</p>
<p>　この国にはもっと分かりやすい、甘い！しょっぱい！辛い！みたいな感覚が強くてコクや苦味、うまみを感じられないのかなと時たま思う。だから、お魚やお米の本来の味を楽しむことができないのじゃないかと、素材の味を楽しみたがる日本人のわたしは勝手に解釈する。<br />
　スーパーにも数種類の塩と、マレー系の人々用の香辛料くらいしか売っていない。だから私自身お料理をするときは、ほとんどしないけれど、いつも何か物足りない味になってしまう。腕のせいもあると思うが・・・。<br />
　だから、食いしん坊ばかりのこの国に味の素とかほんだし輸入したら絶対、トヨタ、ソニーに続く日本の代表企業として知られること間違いなしだと思う。</p>
<p>　そしてもうひとつ変なのはここでは寿司は夏の食べ物だということ。<br />
　炎天下のした、暑さにあえぎながらつめたい寿司を食べるのが何より美味しいに決まってる！<br />
　最近マネージャーに昇進したレジェンドが、嬉しそうに言う。もうケープタウンは初夏だ。</p>
<p>　のりのきいたシャツを着て、エプロンを外した彼はいつもより大きく見える。<br />
　いつもユニフォームからのぞいていたスチールウールみたいな、シャーペンを分解すると出てくるあのぐるんぐるんのバネみたいにセクシーな、日本では見たことのない珍しい胸毛がこれからはもう見えないと分かってがっかりしたので、</p>
<p>　「でも夏の魚は冬のものほど脂ものってないし、すぐ痛むし、実際しょっちゅうお皿の上で干からびてるじゃない。ナンセンスだわ。」</p>
<p>　と意地悪く言ってみても、今の彼の気分を少しも害すことはできなかった。なぜなら彼はこのレストラン始まって以来初の黒人マネージャーだから。</p>
<p>　仲良しのジュニアもやってきた。<br />
　「ハーイ、マイクレイジーボーイロール！！」<br />
　「ハーイ、マイブラックレベル！！」</p>
<p>　これは二人の特別の挨拶で、ここだけではないかもしれないけれど、この辺では名前変わりに、</p>
<p>　マイディアー、とか<br />
　マイラブ、とか<br />
　スイートハート、とか<br />
　スイーティパイ、とか<br />
　ダーリン、とか</p>
<p>　仕事の同僚とか、友達とか、通行人、ウエイターにまでに何の気なしに、呼ばれたこっちが恥ずかしくなるような呼び方で呼んでくる。言った方は名前を呼んだと同じ感覚だからけろっとしているのだけれど。</p>
<p>　そんな歯の根の浮くような呼び方で呼ばれなれない私はある日、いつものように彼女がいるくせに「ハーイ、マイエンジェル」と呼んできたジュニアを捕まえて、もっと他の呼び方はないものかと思案した。結果、お互いの一番好きなメニューの名前で呼び合うことにした。ちなみにブラックレベルは私が好きないっちばん安いローカルビール。<br />
　うん。照れ屋の日本人のわたしには全然こっちのほうがいい。</p>
<p>　ウガンダ出身の新しいマネージャーがぽつりと言った。<br />
　「少しだけど時代は変わった。俺も変わる。そしてここもより良くなるように、変えていくんだ。」</p>
<p>　きっとあなたになら、できる。</p>
<p><br/></p>
<div style="font-size: 1.3em;"><center><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/"><strong>≪宮城ゆかり的膝栗毛　バックナンバー≫</strong></a><br/><br/><br />
</center></div>
<p></p>
<h2>著者プロフィール</h2>
<p><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/10/profile-150.jpg" alt="宮城ゆかり" title="宮城ゆかり" width="150" height="150" class="alignleft size-full wp-image-2179" /><strong>宮城ゆかり</strong><br />
1985年9月6日生まれ / 埼玉県出身</p>
<p>山崎豊子さんの二つの祖国に感銘を受け法律に興味を持ち、法律家を志すもあっさり挫折。かろうじて大学卒業後、ＯＬになるものの一年で挫折。類い稀なる健康体で小学生以来風邪も引かず、虫歯もなく、チャレンジ精神が旺盛なのが取り柄だが先読みが足らず後悔することが大半。<br />
ケープタウンが大好きだけれどおばあちゃんの冷や汁も恋しいと思う24歳。<br />
ご意見・ご感想など >> <img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukarimail.gif" alt="著者メールアドレス" title="著者メールアドレス" width="220" height="17" class="alignnone size-full wp-image-1733" /></p>
<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/10/sushi-in-cape-town/">【宮城ゆかり的膝栗毛】寿司事情 in Cape Town</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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		<item>
		<title>【宮城ゆかり的膝栗毛】南アフリカでクルマを買う</title>
		<link>http://www.capetownnews.jp/2010/08/buying-mercedes-benz/</link>
		<comments>http://www.capetownnews.jp/2010/08/buying-mercedes-benz/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 24 Aug 2010 14:19:04 +0000</pubDate>
		<dc:creator>ケープタウン新聞</dc:creator>
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		<category><![CDATA[生活]]></category>
		<category><![CDATA[自動車]]></category>

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		<description><![CDATA[　マクドナルドも、ヴィトンも、トイザらスだってあるケープタウンだけど、何かふべん・・・。いや、ヴィトンには入ったことないけれども。ずっとそう思ってきた事だけど、今回答えのひとつをみつけた。すごくわたくしごとだけれど、車がない！<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/08/buying-mercedes-benz/">【宮城ゆかり的膝栗毛】南アフリカでクルマを買う</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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			<content:encoded><![CDATA[<p><center><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukari-essay-s.jpg" alt="宮城ゆかり的膝栗毛" title="宮城ゆかり的膝栗毛" width="400" height="102" class="aligncenter size-full wp-image-1728" /><br />
</center></p>
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<p>　マクドナルドも、ヴィトンも、トイザらスだってあるケープタウンだけど、何かふべん・・・。<br />
　いや、ヴィトンには入ったことないけれども。</p>
<p>　ずっとそう思ってきた事だけど、今回答えのひとつをみつけた。すごくわたくしごとだけれど、車がない！</p>
<p>　東京に住んでいた頃ももちろん車は持っていなかったけど、みんながそう思わないように、縦横無尽に広がる巨大地下迷路、東京メトロさんとJRさんのおかげで私もそれを不便に感じたことはなかった。</p>
<p>　一時間に電車が三回、池袋まで行く沿線の終点に住んでいた頃は、もちろん車は超必需品で、たとえ居酒屋に行くのにも愛車のオデッセイで出かけていた。だってうちの近所の居酒屋には必ず駐車場があるし。</p>
<p>　ケープタウンはすごく近代的で開けた街だとはいえ、公共交通機関という点では滅法弱い。<br />
　電車は、ちょうど熊手のような格好でケープタウンを支点として、南と西に３～４本伸びるだけ。そのほかの足といえばミニバスと呼ばれる乗り合いワゴン車しかない。</p>
<p>　市内の至るところで見かけるミニバス。ちなみに現地の人はみんなタクシーと呼ぶ。（日本人的に言う本当のタクシーはキャブ）私を含める庶民の生活には欠かせないもので、市内であればどこでも一律5ランド、郊外まで行く場合は距離に応じて6～10ランド程度を支払うのだが、こいつがなかなか曲者なのだ。</p>
<p>　どんなに急いでいても座席がいっぱいになるまで発車してくれないし、一人下車したら、その席を埋めるため、牛の歩みのようなスピードで歩道沿いを進んでいくから、乗っているこちらはたまらない。ただでさえ小さな車内で大きな・・・というかハッキリ言って、日本だったら確実に病院に送られるくらい超超超太った人達に囲まれ身動きはとれず、お母さんのスーパーの袋からこんにちはしている泥のついたにんじんの葉っぱに顔中撫で回されたり、大概横で赤ちゃんは泣いてるし、若者はイヤホンなしで音楽を聴いてたりするのだから。</p>
<p>　しかも、午後７時を過ぎると市内こそ走っているが、郊外からミニバスはぱたりと消えてしまうのです。7時なんて日本ならまだちょうどサザエさんが終わったところくらいなのに。良い子も起きている時間なのに。</p>
<p>　そうした苦痛を耐え忍ぶこと、遅刻を繰り返すこと、早10ヶ月。<br />
　この度、わたくし、宮城ゆかりはこの大好きなケープタウンにもっと居たいという願いをこめて、車を買うことを決意しました！<br />
　言うまでもなく、中古です。</p>
<p>　さて、南アフリカ人はどうやって車を探すかというと、ガムツリーというサイトを使います。インターネットカフェに行けば、三人に一人はこれをやっているってくらいものすごくメジャーなものです。ちなみにあとの一人はフェイスブックで、もう一人はユーチューブを大概見ています。そのサイトでずばり見つからないものはありません！車を買うのも家を探すのもパソコン売るのも就職活動も、挙句の果てには彼女だって見つかるのです、しかもタダで。</p>
<p>　平たく言えば無料掲示板みたいな感じのもの。<br />
　つい最近も、レジェンドが携帯のカメラで撮った、ついに動かなくなった車の写真をそのサイトに載せて車を売って、動かない車をそこから買っていた。アフリカ人の考えていることはたまにちょっと謎。</p>
<p>　とにかく、中古車を買うにあたっての心構えを現地の人に聞いてみたところ、みんな口をそろえていったのは、『中古を買うならドイツ車、新車を買うなら日本車』<br />
　つまりはベンツやBMW、アウディの事らしい。</p>
<p>　それを聞いた私はびっくり。だって私の予算は20万だったから。20万円でベンツやBMWなんて買える訳ない！</p>
<p>　できれば安い日本車を買いたいのだということと予算を恥を忍んで伝えると、返ってきた答えは意外なもので、日本車の方が高い、との事。まさか、と思ったがよくよく聞けば、納得。ここはヨーロッパの植民地だったくらいで、ドイツ車の工場も多々あるらしい。丸々輸入の日本車と地元工場からくるドイツ車。新車価格はほとんど一緒らしい。</p>
<p>　ただ違うのは、ドイツ車の方がより丈夫で長持ちするし、ゆったりした作りだがパーツが高いのに比べ、日本車は小さくて軽くてガソリン代とパーツがうんと安いということ。同じ位最先端の技術を持つ二つの国だけど、面白いくらい方向性が違うよね、というのがみんなの意見。</p>
<p>　したり顔のアフリカ人からTOYOTAがどうとか、HONDAはこうだとか、DAIHATSUはなんだとか、説明を聞くのは何だか変な感じ。アフリカ人のが日本人の私よかよっぽど詳しい。また日本が一段とまぶしく見えた。</p>
<p>　だから、購買層が全然違うのだと加える。中古の日本車はこれでもか、と乗り回してくたびれたのしか見つけられないけれど、新車のドイツ車のオーナーは大概が車好きでメンテナンスもきちんとなされているものが多いからやっぱり中古車を買うならドイツ車だ、と言い切る。</p>
<p>　それに、経済的な日本車はみんなほしいから中古でも値段はあまり下がらないし、盗難の可能性もうんと上がるのだとか。<br />
　日本ではそんなこと気にもしないけど、これはすごく大事なポイント。そうか。せっかく無い袖振って買う車を泥棒さんにプレゼントするのはしゃくだ。そういえばこれまでに車やバイクを盗まれたって言う話を嫌というほど聞いた。やっぱり日本車はやめた！</p>
<p>　そしてドイツ車に狙いを定め、車探しに奔走すること一週間。毎日パソコンとにらめっこして電話をかけまくる。良いかも！と思う車は掲載2時間後にかけるともう売れた、なんて話はざら。写真ではすごく綺麗だったのに、いざ見てみると座席の革が座りすぎでびりっびりに破れて綿が飛び出していたり、フロントガラスがなかったり（誰が買うのだろうか）、走行距離が40万キロなんて車にも出会ったし、焦って翌日の午後にオーナーとアポを取ったものの、彼が住んでいたのはヨハネスブルグだったなんてこともあった。行ける訳ない。飛行機でも2時間かかるのに。</p>
<p>　ゆかりにドイツ車なんて豚に真珠だったか！？と半べそになっていたとき、遂に出会ったのが白のベンツ124。後頭部とお尻がさびて小さな穴が開いているし、エンジンのかかりは悪いし、右後ろのパワーウィンドウは『閉』ボタンを押すとするすると窓が開きはじめるし、左後ろは開かない。走行距離は27万キロだけど、ここの中古車には珍しく綺麗なクリーム色の革のシートが無傷なのが気に入った。</p>
<p>　ひとつ返事でベンツを貰いうける約束を取り付け、ATMへ走る。一回に3万円しか下ろせないここのATMは本当に不便。同じ動作を5回も繰り返して得た紙の束をこれでもかと握り締め、愛車の元へ走る。それを待ってましたと、めっちゃ嬉しそうに待ち構えるオーナーのジョン。そしてその足で運輸局へ。ハンバーガーでも注文するような気軽さで、名義変更で！といってお金代わりにパスポートを差し出すとものの2～3分でぺろんと一枚の紙が小さな窓から差し出される。</p>
<p>　紛れもない私の名前がそこにあった。</p>
<p>　私は、アフリカでベンツのオーナーになった。</p>
<p>　未だに5分以上正座はできないし、日本酒の美味しさもいまいち分からないし、ブラジャーのホックも正面からでないとつけられないけど、もう私は子供じゃないのかもしれない。</p>
<p>　ベンツと一緒に大人としての自覚とか責任感もしょいこんでしまった気持ちになった。<br />
　こいつと一緒に、アフリカでもっとふんどししめてがんばらなければ。</p>
<p>　こいつはもうおじいちゃんなんだから、ちゃんとメンテナンスして、大事に乗ってくれよ、<br />
　なんてジョンの言葉がもはや聞こえなかったのは言うまでもない。</p>
<p><br/></p>
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</center></div>
<p></p>
<h2>著者プロフィール</h2>
<p><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/08/profile-1501.jpg" alt="宮城ゆかり" title="宮城ゆかり" width="150" height="150" class="alignleft size-full wp-image-2152" /><strong>宮城ゆかり</strong><br />
1985年9月6日生まれ / 埼玉県出身</p>
<p>山崎豊子さんの二つの祖国に感銘を受け法律に興味を持ち、法律家を志すもあっさり挫折。かろうじて大学卒業後、ＯＬになるものの一年で挫折。類い稀なる健康体で小学生以来風邪も引かず、虫歯もなく、チャレンジ精神が旺盛なのが取り柄だが先読みが足らず後悔することが大半。<br />
ケープタウンが大好きだけれどおばあちゃんの冷や汁も恋しいと思う24歳。<br />
ご意見・ご感想など >> <img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukarimail.gif" alt="著者メールアドレス" title="著者メールアドレス" width="220" height="17" class="alignnone size-full wp-image-1733" /></p>
<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/08/buying-mercedes-benz/">【宮城ゆかり的膝栗毛】南アフリカでクルマを買う</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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		<title>【宮城ゆかり的膝栗毛】地球の行く末－南アフリカ版ガールズトークから</title>
		<link>http://www.capetownnews.jp/2010/08/future-of-the-earth/</link>
		<comments>http://www.capetownnews.jp/2010/08/future-of-the-earth/#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 06 Aug 2010 13:58:12 +0000</pubDate>
		<dc:creator>ケープタウン新聞</dc:creator>
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		<category><![CDATA[ネルソン・マンデラ]]></category>
		<category><![CDATA[ワールドカップ]]></category>
		<category><![CDATA[人権]]></category>
		<category><![CDATA[生活]]></category>

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		<description><![CDATA[　彼氏ができた。
　っていったらまずは・・・「どんな人？有名人で言ったら誰に似てる？何してる人？？」そこから始まる、私も大好きガールズトーク。これは、アフリカでも一緒のようで<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/08/future-of-the-earth/">【宮城ゆかり的膝栗毛】地球の行く末－南アフリカ版ガールズトークから</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><center><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukari-essay-s.jpg" alt="宮城ゆかり的膝栗毛" title="宮城ゆかり的膝栗毛" width="400" height="102" class="aligncenter size-full wp-image-1728" /><br />
</center></p>
<div align="right" style="font-size: 1.2em;"><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/">≫ バックナンバー</a></div>
<p>　彼氏ができた。</p>
<p>　っていったらまずは・・・<br />
　「どんな人？有名人で言ったら誰に似てる？何してる人？？」</p>
<p>　そこから始まる、私も大好きガールズトーク。これは、アフリカでも一緒のようで、いつも女の子ばっかりで集まって、どんなお客様を給仕する時よりも真剣になるのは、いつでも素敵な男の子の話をしてる時。</p>
<p>　ただひとつ違うのは、「どんな人！？」の前に<br />
　「白人？黒人？それともカラード？？」ってくること。</p>
<p>　これは差別とかから来る観念ではなく、11種類にわたる公式言語を持つユニークな国南アフリカで、本当に色とりどりの人が住まい、未だに色濃く残る民族独自の文化を垣間見ることができるケープタウンだからこそ、肌の色を知る事はその彼の背景や姿かたちをイメージする一番の近道だからだ、と思う、多分。</p>
<p>　「黒人」といえば、<br />
　ここら辺に一番多いコサなのか、ヨハネスブルグ周辺のズールーなのか、西側が縄張り、ストゥなのか？？はたまた諸アフリカから来た外国人？？？</p>
<p>　「カラード」だったら<br />
　インディアン、マレー、黒人寄りなのか、白人寄りなのか、もはや明確な分類は不可能なくらい多岐に渡る。</p>
<p>　「白人」と答えれば、<br />
　アフリカーンス系の白人か、ブリティッシュなのか、はたまたびっくり日本人・・・</p>
<p>　「日本人は白人じゃないでしょ。」<br />
　思わず叫んだ私。<br />
　その時まで私は知らなかったけれど日本人は白人らしい、他の国のことは知らないけれど少なくともここ南アフリカでは。尊敬するウィキペディア大先生によれば、日本人はその昔、名誉白人として白人扱いを受けていたらしい。さすがは頼りになります。</p>
<p>　当時のそれは今のように白、黒、混血、という観念はなく、白か黒か。二つしかなかったらしい。<br />
　「当時だったら私の子供たちもブラックだったんだから。」<br />
　とリネイが口火を切った。</p>
<p>　リネイはカラードの女の子。マレー系アジア人と白人の混血の彼女は、白人の旦那さんの間に一男一女をもうけている。しょっちゅうレストランに遊びに来てくれるから私の数少ないランチ仲間でもあるとも言える。</p>
<p>　彼らの肌は私よかよっぽど白くて髪の毛だって削りたてのかつお節みたいなふわふわの栗毛、愛らしい母親似の目元には父親譲りのよく動く澄んだ薄茶色の瞳、どっからどう見ても白人だ。それでも当時の社会であったら「黒人」なのだ。変なの。</p>
<p>　「でもYUKARIは白人だから無償で教育も受けられるし、船でも電車でも、自由に乗れたんだよ。」とヘッドウエイターのナイジェルが話に加わる。彼もカラードのおじいちゃんで、満足に教育を受けられなかった彼は掃除夫から仕事を始めて、ドアマン、ページボーイ、などを経てヘッドウエイターになったのだと続けた。</p>
<p>　「じゃぁ、中国人は？」<br />
　南アフリカで一番見かけるアジア人といえばやっぱり中国人だし。</p>
<p>　「彼らはカラード。」</p>
<p>　そんなのますます変！アフリカ人はしょっちゅう日本人と中国人間違えるくせに。かくいう私もたまに見極めるのが難しいときもある、特にスーツを着てメガネをかけたおじさんはみんな一緒に見えてしまう。それほど近い民族なのに何が違うのか。</p>
<p>　それが政治なのだ。忌むべきアパルトヘイトと呼ばれる人種隔離政策のせいだ。それでも日本は当時から有数の貿易相手国だったから、（さっすが日本！！）その貿易相手国が非白人（＝ブラック）で、船や電車に乗れなかったり、レストランに入れなかったりしたらいちいち厄介だから、日本人は「名誉白人」という位置に置かれたらしい。<br />
　じゃあ日本も貿易相手国じゃなかったらきっと、もちろんカラードなのだろう。</p>
<p>　政治的経済的に価値があれば黒いものも白くなるって事？？<br />
　地獄の沙汰も金次第？<br />
　勝てば官軍？？</p>
<p>　そんなの、ますます超ー変！</p>
<p>　そもそも、人は外見で判断されるべきじゃないでしょ？</p>
<p>　小学校の道徳の教科書を丸写ししたみたいなひねりのない文章になってしまったけれど、その時の私はそういうのが精一杯だった。<br />
　目や肌の色で判断されるなんて、日本に守られ甘やかされ、ぬくぬくぬけぬけ育ってきた私には分からないなぁ。羨ましいと思ったことはあっても。</p>
<p>　でも、それが国の政策だったんだから仕方ないじゃない。あっけらかんというリネイ。南アフリカ人はいつもそう。物事に執着がないというか、諦めがいいというか、物事を深く考えるのが嫌いな人が多い。</p>
<p>　「過去はどうあれお互い、いい時代に産まれたものよね。こうして今、一緒に働いてるんだから。」<br />
　「それというのも全部、マンデラ先生のおかげ！」<br />
　ふむ。</p>
<p>　ところでその南アフリカアパルトヘイトの撤廃の一役を担ったネルソン・マンデラ先生は、こっちではスターだ。今回のワールドカップの閉会式の時だって、一番人々が盛り上がったのはシェキラがwaka waka歌っていた時でも、本物そっくりの象さんが歩いてきた時でもない。病状が危惧されていたマンデラ先生がカートに乗ってやって来た時、彼らの熱気は最高潮だった。狂おしいばかりに彼の名前を叫んでいた。日本で言ったらきっと、坂本竜馬かこち亀の両さんくらいの人気に違いない。</p>
<p>　「そんなことより、男の子の話でしょ！？」<br />
　シャーロンが袖を引っ張る。</p>
<p>　「そういえばね、来週からうちの息子がもうひとつ上のクラスに編入されることになったの！」<br />
　嬉しそうに自慢するリネイ。<br />
　ガールズトークはいつだって楽しい♪</p>
<p>　ここに来る前、私は外国人の彼氏なんて考えられないと思っていた。日本のわびさびが分かってくれる、昔はやったアニメの話とか一緒にしてくれる、靴を脱いだら反対向きにちゃんとできる人がいいと思っていた。</p>
<p>　でも…こうしてここにいると、毎日新しい発見があって例えば緑茶にちょっとお砂糖入れると美味しいとか、アンダーヘアを全て処理するのは衛生面から見て必要不可欠とか、日本にいたら考えもしなかったような事と沢山出会えて、全てがいい事ばかりではないけれど、全ての人はいい人だと思う。</p>
<p>　新しいことを知るのは大好きだし、これからも学んで行きたい。<br />
　お互いの文化や慣習を尊敬し、教え、学び、そして愛する。</p>
<p>　そしていつか、私に外国人の彼氏ができてもおかしくないと思う。</p>
<p>　そしていつか、私がカラードの子供を生んで、その子供がまた子供を・・・<br />
　私が学んだこと全てを彼らに伝え、美しい日本の文化を後世に残してほしい。</p>
<p>　そしていつか、このグローバル化社会、氷が解けていくようにいつか、地球人全員カラードになる日が、きっと来るはず！！！</p>
<p><br/></p>
<div style="font-size: 1.3em;"><center><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/"><strong>≪宮城ゆかり的膝栗毛　バックナンバー≫</strong></a><br/><br/><br />
<img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/Bo-Kaap1.jpg" alt="ボ・カープの街並み" title="ボ・カープの街並み" width="280" height="210" class="alignnone size-full wp-image-1737" />　　<img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/07/nightlife.jpg" alt="ケープタウンのナイトライフ" title="ケープタウンのナイトライフ" width="280" height="210" class="alignnone size-full wp-image-2094" /><br />
</center></div>
<p></p>
<h2>著者プロフィール</h2>
<p><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/08/profile-150.jpg" alt="宮城ゆかり" title="宮城ゆかり" width="150" height="150" class="alignleft size-full wp-image-2119" /><strong>宮城ゆかり</strong><br />
1985年9月6日生まれ / 埼玉県出身</p>
<p>山崎豊子さんの二つの祖国に感銘を受け法律に興味を持ち、法律家を志すもあっさり挫折。かろうじて大学卒業後、ＯＬになるものの一年で挫折。類い稀なる健康体で小学生以来風邪も引かず、虫歯もなく、チャレンジ精神が旺盛なのが取り柄だが先読みが足らず後悔することが大半。<br />
ケープタウンが大好きだけれどおばあちゃんの冷や汁も恋しいと思う24歳。<br />
ご意見・ご感想など >> <img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukarimail.gif" alt="著者メールアドレス" title="著者メールアドレス" width="220" height="17" class="alignnone size-full wp-image-1733" /></p>
<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/08/future-of-the-earth/">【宮城ゆかり的膝栗毛】地球の行く末－南アフリカ版ガールズトークから</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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		<title>【宮城ゆかり的膝栗毛】ケープタウンで見たバリアフリー</title>
		<link>http://www.capetownnews.jp/2010/07/barrier-free/</link>
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		<pubDate>Sun, 18 Jul 2010 23:43:38 +0000</pubDate>
		<dc:creator>ケープタウン新聞</dc:creator>
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		<category><![CDATA[福祉]]></category>

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		<description><![CDATA[　わたくし事であるが、私の両親は盲目である。二人の妹、海外旅行、授業参観、大学進学、普通の親がしてくれるであろうことをいつでも上回って彼らは私達に応えてくれた。200点満点の両親だと自信を持っていえる。私自身は50点にも満たない娘だけれど。<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/07/barrier-free/">【宮城ゆかり的膝栗毛】ケープタウンで見たバリアフリー</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><center><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukari-essay-s.jpg" alt="宮城ゆかり的膝栗毛" title="宮城ゆかり的膝栗毛" width="400" height="102" class="aligncenter size-full wp-image-1728" /><br />
</center></p>
<div align="right" style="font-size: 1.2em;"><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/">≫ バックナンバー</a></div>
<p>　わたくし事であるが、私の両親は盲目である。</p>
<p>　二人の妹、海外旅行、授業参観、大学進学、普通の親がしてくれるであろうことをいつでも上回って彼らは私達に応えてくれた。200点満点の両親だと自信を持っていえる。私自身は50点にも満たない娘だけれど。<br />
　福利として、学校から呼び出しをされた時も、補導をされた時も、黄門様の印籠みたいなものでそれを盾にずいぶん罪を軽減していただいた。</p>
<p>　また、両親が…という話をすると、誰でも勝手に、<br />
　本当は心優しいいい子なんだね。と勘違いをしてくれる。こんな絵に描いたバイキンマンみたいなのを捕まえて、何も知らないくせにそんな事を言われちゃうのも全て彼らのおかげ☆ありがたいのでもちろん否定をしたことはないが。盲人の子供というのは本当に得だと心から思う。次の人生も是非盲人の子供で生まれたい。</p>
<p>　盲目の彼らには、障害を持った友達が沢山いて、私は昔から知っている、目玉のない人の目の中の皮膚の感触や、足を切断した人の足の形、脳に障害のある人とのコミュニケーションを取る方法など。<br />
　そして誰よりも知っている。彼らがどう、生きているかを。</p>
<p>　さて、本題。皆さんはこれまで、夜の繁華街で車椅子に乗った人を見かけたことはあるだろうか。<br />
　私は、ほぼNOだ。<br />
　いや、正確に言えばNOであった。ここ、ストリップクラブで働くまで。</p>
<p>　そう、今回は私の働くストリップクラブでの話。</p>
<p>　ちょっと頭は薄いけど、ハンサムなアダムさんはビップサロンの常連である。いつでも一番人気の女の子を小脇に抱え、颯爽とビップに現れる。<br />
　お気に入りのウイスキー、ベルズのダブルをロックでオーダーし、いつでも声は小さめ、低めのジェントルマン。女の子にも好きなもの、バーテンダーにもチップを弾む、彼は間違いなくこの店の大上客である。</p>
<p>　私ももちろん彼のことが大好きだ。いつでも、いかに彼にバーに来てもらうか、いかにお酒を頼んでもらうかを足りない脳みそを振り絞って考えている。<br />
　ただそれがなかなか難しい。なぜならそう、アダムさんにはバーカウンターは高すぎるのだ。車椅子にのったアダムさんがビップサロンに来る時は、何時でも誰か彼を車椅子ごと持ち上げなければならない。<br />
　そこに男性スタッフがいてもいなくても、お客さん達は当たり前に手を貸す。目当ての女の子が見ていなくてもだ。</p>
<p>　そうして、まんまとビップサロンにアダムさんを迎え入れたダンサーの女の子達は、心優しいアダムさんにしなだれかかるわ、ひざに乗るわ、禿げ上がった頭をひっぱたくわ、あげくの果てには動かない足に興味を示し、ズボンをめくりあげる始末。初めの頃は見ているこっちの心臓がきゅっと絞り上げられたようにはらはらした。</p>
<p>　でも彼は至って平静。もてる男は違うな、と思っていたら、次の日ビップサロンに新顔が現れた。</p>
<p>　身長は軽く180センチは超えるだろう。ラグビー選手のような体格をした彼は、彼の体系とそっくりの特別大きな車椅子にのって二人の友達と現れた。右胸に22世紀を思わせるスチール製の携帯電話、ドリンクフォルダを搭載し、そこに瓶ビールを設置、ストローをさしておいしそうに飲み下す。口元にある四方八方に動くタイヤと連動するレバーを顎で器用に動かし、フロアを闊歩していた。またしてもダンサーの女の子たちは自由気ままにひざに乗っかったり、ドリンクをねだったり、好き勝手にしている。</p>
<p>　そんな時、事件は起こる。彼の車椅子のタイヤが他のお客さんの足を踏んづけたのだ。<br />
　何しやがる！鋭い声が飛ぶ。<br />
　お前がとろいんだろ。と半笑いの彼。</p>
<p>　一触即発のそのやり取りに慌てて彼らの友達が止めに入る。<br />
　恨めしそうにお互いに顔を覗きあうもののその場はそれで終わりになった、口論くらいここでは日常茶飯事だ。生まれて初めて本物のスタンガンをみたのもここ。</p>
<p>　しかし、帰り際にまたひともんちゃく。<br />
　今度はその友達と、お金を払った、払わないで入り口付近で口角を飛ばし、顔を真っ赤にして言い争っていた。</p>
<p>　私は驚いた。何をって、誰も障害者を障害者扱いしていないことを。<br />
　私は誰よりも知っている。日本ではみんな、腫れ物に触るように障害者と接することを。</p>
<p>　日本であったら、まず車椅子に足を踏まれても文句は決して言わないだろうし、まずそもそも彼ら自身ストリップクラブに来るだろうか？？<br />
　ダンサー達は健常者と分け隔てなく接する？彼らのひざの上でべろんべろんに酔っ払ったりするだろうか？</p>
<p>　道はぼこぼこだし、点字ブロックなんてどこにもないし、スラロープだって、音楽のなる信号機だって見たことないけれど、私はここ、ケープタウンでまちがいなく、真のバリアフリーを見た。<br />
　真のバリアフリーとは、段差をなくすことでも、スラロープを作ることでも、エスカレーターの『開』ボタンを押すことでもない。<br />
　区別をせずに、その人そのものを受け入れること。助けが必要なら当たり前に手を貸し、それ以外は常に対普通の人間なのだ。それこそが真のバリアフリーなのであると、私はその夜、教えられた。</p>
<p>　でもそういえば、この前母が言っていた。日本で今当たり前に敷かれている点字ブロック、音楽の鳴る信号機などはその昔、何人もの障害者の方々が命を賭して必要性を訴え、ようやく手に入れたものなのだと。今でこそ当たり前だけど、昔は歩きにくかったものなぁ、と回想にふける姿は何だか堂に入っている。なるほど、盲人暦40年のプロフェッショナルは何だか言うことに重みがある気がする！！</p>
<p>　小さいもので言えば、どの電話機にもついている「5」、キーボードの「F」と「H」のボタンについている突起や、シャンプーのおなかについているしましま、テレホンカードやスイカについている切れ込みなどなどなど。無いと想像以上に不便なのよ～、とからりと笑って言っていたっけ。さすがコーヒーにオレンジジュースを入れ、洗顔フォームで歯を磨き、ウイスキーに冷凍餃子をぶち込んでもびくともしないうちの母ちゃんは器が大きい！</p>
<p>　とか、感慨に浸っていたら、入り口のところで五体満足のストリートチルドレンならぬ立派なストリートアダルトが、今日も五体不満足のアダムさんに物乞いしている。</p>
<p>　ダンサーの女の子たちは接客に備え、自腹を切ってテキーラをあおる。<br />
　ウエイトレスの女の子たちは自分の担当のテーブルに座ってもらおうと手ぐすねを引く。<br />
　私も慌ててハイネケンを冷蔵庫に突っ込む。<br />
　長い夜が始まる。</p>
<p>　ケープタウンは今日も平和です。</p>
<p><br/></p>
<div style="font-size: 1.3em;"><center><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/"><strong>≪宮城ゆかり的膝栗毛　バックナンバー≫</strong></a><br/><br/><br />
<img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/Bo-Kaap1.jpg" alt="ボ・カープの街並み" title="ボ・カープの街並み" width="280" height="210" class="alignnone size-full wp-image-1737" />　　<img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/07/nightlife.jpg" alt="ケープタウンのナイトライフ" title="ケープタウンのナイトライフ" width="280" height="210" class="alignnone size-full wp-image-2094" /><br />
</center></div>
<p></p>
<h2>著者プロフィール</h2>
<p><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/06/profile-1502.jpg" alt="宮城ゆかり" title="宮城ゆかり" width="150" height="150" class="alignleft size-full wp-image-1868" /><strong>宮城ゆかり</strong><br />
1985年9月6日生まれ / 埼玉県出身</p>
<p>山崎豊子さんの二つの祖国に感銘を受け法律に興味を持ち、法律家を志すもあっさり挫折。かろうじて大学卒業後、ＯＬになるものの一年で挫折。類い稀なる健康体で小学生以来風邪も引かず、虫歯もなく、チャレンジ精神が旺盛なのが取り柄だが先読みが足らず後悔することが大半。<br />
ケープタウンが大好きだけれどおばあちゃんの冷や汁も恋しいと思う24歳。<br />
ご意見・ご感想など >> <img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukarimail.gif" alt="著者メールアドレス" title="著者メールアドレス" width="220" height="17" class="alignnone size-full wp-image-1733" /></p>
<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/07/barrier-free/">【宮城ゆかり的膝栗毛】ケープタウンで見たバリアフリー</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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	</item>
		<item>
		<title>【宮城ゆかり的膝栗毛】その日、その時、ケープタウン</title>
		<link>http://www.capetownnews.jp/2010/06/that-day-cape-town/</link>
		<comments>http://www.capetownnews.jp/2010/06/that-day-cape-town/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 29 Jun 2010 13:15:04 +0000</pubDate>
		<dc:creator>ケープタウン新聞</dc:creator>
				<category><![CDATA[宮城ゆかり的膝栗毛]]></category>
		<category><![CDATA[サッカー]]></category>
		<category><![CDATA[ワールドカップ]]></category>

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		<description><![CDATA[　三人姉妹の一番上に生まれた私。昔から運動音痴でスポーツに縁がなかった事や、サッカー部の男子から（他からもだけれど）もてなかった事も手伝って、その日まで知らなかった。ルールはおろか、オフサイドが何かなんて。2002年のワールドカップも、稼ぎ時だ！としか思わなかったし、キャプテン翼すら読んだ事はなかった。<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/06/that-day-cape-town/">【宮城ゆかり的膝栗毛】その日、その時、ケープタウン</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><center><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukari-essay-s.jpg" alt="宮城ゆかり的膝栗毛" title="宮城ゆかり的膝栗毛" width="400" height="102" class="aligncenter size-full wp-image-1728" /><br />
</center></p>
<div align="right" style="font-size: 1.2em;"><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/">≫ バックナンバー</a></div>
<p>　三人姉妹の一番上に生まれた私。昔から運動音痴でスポーツに縁がなかった事や、サッカー部の男子から（他からもだけれど）もてなかった事も手伝って、その日まで知らなかった。<br />
　ルールはおろか、オフサイドが何かなんて。</p>
<p>　2002年のワールドカップも、稼ぎ時だ！としか思わなかったし、キャプテン翼すら読んだ事はなかった。</p>
<p>　そんな私が何の運命の巡り合わせか、この地球の裏側でこの世界中の人々を虜にするこの祭典の目撃者になった。<br />
　その日、ケープタウンは朝から雨。アフリカのくせに気温は10度を切っていたとかいないとか。とにかくみんな揃って、機関車みたいな息を吐いて、首をちぢこめていた。</p>
<p>　夏こそ晴れ続きで、美しい山並みやビーチを楽しめる絶好の避暑地のケープタウンだけど、冬は梅雨と節分がいっぺんに来たみたいでいいところなし。洗濯物は乾かない上に、冬ならではのお楽しみ、おコタにみかんも鍋もおでんも、あぶらののったぶりすらない。</p>
<p>　その日、ファンパークと呼ばれるケープタウン駅前にある大型ビジョンの前は黄色一色。もちろん自国の勝利を信じる沢山のカメルーン人からなるものだ。</p>
<p>　日本人サポーターは私を含めほんの4～5人ほど。日本人サポーターが少ないというのは想定していたものの、さすがに心細い。生まれて初めて声を荒げて国歌斉唱をし、黄色い人々からの注目を浴びた後、ふと見上げた空が気まぐれに雲をよけ、ファンパークに日差しを落とした。そして、180度になる虹が大型ビジョンを包むように架かった。写真にはうまく写ってくれなかったけど、それは本当に美しかった。<br />
　神様とおばけと“今度ね”、は信じない私にも、これは吉兆だと感じさせるくらいに。</p>
<p><center><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/06/DSCF4388.JPG" alt="日本戦のこの日、ケープタウンのファンパークに、虹がかかった" title="日本戦のこの日、ケープタウンのファンパークに、虹がかかった" width="600" height="450" class="aligncenter size-full wp-image-2007" /><br />
日本戦のこの日、ケープタウンのファンパークに、虹がかかった</center></p>
<p>　サッカーのことは何も知らない。でも、みんながみんな負けると言っていたから、負けるのだろうと漠然と思っていた。正直、その日観戦に行ったのも、仏教徒じゃないけどお正月は初詣にいってみようとか、クリスチャンじゃないけどクリスマスにはチキンが食べたいとか、あんまりお世話になっていないけどみんなしてるからバレンタインに義理チョコあげなくちゃ、とかそういった類の気持ちだった。生来のお祭り好きがついに実を結んだのだ。</p>
<p>　兎に角、カメルーン人も同じようにまさか日本に負けるなんて、と思っていたらしく、一点先取されて迎えたハーフタイムにもとてもフレンドリーで、日本人サポーターと写真を撮りたい、と沢山のカメルーン人に囲まれて写真攻めにあった。ちょっと芸能人になったみたいで嬉しかった。</p>
<p>　その中に、ビヨンセみたいなセクシーなカメルーン人のお姉さんがいて日本が大好きで、カメルーンの次に応援しているのは日本なのに初戦で当たっちゃうなんてね！と私に話しかける。日本に行った事もあるんだから、と得意げに続ける。中津江村って知ってる？と聞かれ背中を向ける。それは、中津江村・カメルーンとプリントされたシャツだった。</p>
<p>　無知すぎる私はそこで、<br />
　「あ、日本語だね。」<br />
　としか言えなかった。本当に悔やまれる。2002年のワールドカップで彼らがそこでキャンプをしていたなんて、あの日の私には知る由もない。</p>
<p>　後半も攻撃の手を緩めることなく果敢に攻める日本。ミスをしたり、カメルーンが優勢になると、200本以上にもなるであろうブブゼラが一斉にひるがえり、私たちの耳をつんざき、信号機にも似たあのカラフルな国旗が空を切る。</p>
<p>　まだ真新しいプラスチックの匂いの残るブブゼラを握る私の手にも力が入る。でも左手には、18ランドで買ったばかりの３杯目のビールがあるから気をつける。チップも入れたら20ランドだ。</p>
<p>　まだブブゼラをうまく吹きこなせないせいか、これまでの習慣か、ついいい場面になるとブブゼラを吹くより声を上げてしまう。</p>
<p>　そして、そのままの試合終了。<br />
　99％の人々がカメルーンを応援する中、（少なくともケープタウンは）誰も勝てないであろうといっていたその試合を彼らは勝ったのだ。</p>
<p>　気付けば雨は上がり、すっかり暗がりだ。叫びすぎてのども痛いし、息も上がっている。それでも鳥肌がたっているのは、寒さからだけではないはず。<br />
　巨大テレビ越しに見る日の丸が一段とまぶしかった。</p>
<p>　第二戦、対オランダ戦。<br />
　前回にも増して日本が影を潜める。南アフリカはオランダからの影響を多く受けているらしく、南アフリカの公用語のひとつ、主に白人と混血種の人々の使うアフリカーンスもオランダ語からなるものだし、移民も多いらしい。そんなわけで、今回ファンパークはオレンジ一色！中にはハイジまでいた。</p>
<p>　試合は健闘するものの惜敗。今回は本当のファンとして見守っていただけに悔しかった。試合後は、オランダ人が前の人の肩に両手を置いて列を作り、奇声を上げてファンパークを練り歩く。嬉しそうに私たちを見下ろす。</p>
<p>　「ソーリー、ジャパン」とも言われた。<br />
　悔しいけどどうする事もできず、ファンパークを去る。フーリガンの気持ちが生まれて初めてちょっとわかった。わかったところで腕立て伏せ五回もできない私にはどうする事もできないけど。頭に赤白のアフロをかぶり日本の国旗をマントにする私たちに、道行く人々が結果を尋ねる。</p>
<p>　表情から察知してもらいたいものだと痛切に思うが、アフリカでそんなのは通用しないらしい。<br />
　ちくしょう。次こそ負けない！</p>
<p>　第三戦、対デンマーク戦。<br />
　私にはFIFAが何を考えているのかわからない。こんなに沢山のスタジアムを作っておきながら、なぜ同じ日、同じ時間に二試合重ねるのだろうか。</p>
<p>　その日、午後八時半からはオランダ対カメルーン戦がグリーンポイントスタジアムで執り行われた。そう、日本対デンマーク戦と同じ時間にだ。<br />
　その日、ケープタウンはオレンジで包まれた。私が働くレストランも朝からオレンジ一色だった。そこだけではない、グリーンポイントのメインロードの一部が全面閉鎖、他の部分は半分閉鎖になり全ての道沿いの店が、オレンジに飾った門扉を開き生バンドがその試合の開催を祝う。</p>
<p>　どこのレストランもいっぱいで入れなかった。もちろんほっぺたに日本の国旗をつけている人なんて、その日鏡の中以外には見つけることはなかった。</p>
<p>　進退のかかる大事な第三戦がよりにもよって、オランダ戦に邪魔されるのは何だかオランダのせいじゃないのに腹が立った。仕事中もあまりオランダ人に優しくなれなかった。</p>
<p>　仕事放り出して喜び勇んで三度目となるファンパークに行くものの、そこでも中継されていたのはオランダ戦。焦って他の場所にも足を運ぶものの中々日本戦を中継しているところは見つからない。それというのもこの試合のチケットは売り切れらしくチケットを手に入れられなかったオレンジの人達が街のいたるところにいたのだ。</p>
<p>　やっと見つけた小さなパブに着いたとき、既に日本は一点入れていた。周りの人々は自国の三位が決定した南アフリカ人ばかりであまりこの試合に興味はなさそう。</p>
<p>　あんまりだと思った。ブブゼラを吹いたら怒られた。以前は民族楽器だといってどこでもかしこでも鳴らしていたのに。<br />
まぁ負けちゃったから気持ちもわからなくはないけれど。</p>
<p>　そんな逆境にもまけず素晴らしい試合で16位進出を果たした日本。<br />
　またこの地で、君が代を聞けることを本当に嬉しく思う。<br />
　私たちの誇る青い11人のサムライが、この地でまた神風を吹かすこと、間違いなし。</p>
<p><br/></p>
<div style="font-size: 1.3em;"><center><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/"><strong>≪宮城ゆかり的膝栗毛　バックナンバー≫</strong></a><br/><br />
<img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/06/DSCF4467.JPG" alt="【宮城ゆかり的膝栗毛】その日、その時、ケープタウン" title="【宮城ゆかり的膝栗毛】その日、その時、ケープタウン" width="450" height="600" class="aligncenter size-full wp-image-2008" /><br />
</center></div>
<p></p>
<h2>著者プロフィール</h2>
<p><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/06/profile-1502.jpg" alt="宮城ゆかり" title="宮城ゆかり" width="150" height="150" class="alignleft size-full wp-image-1868" /><strong>宮城ゆかり</strong><br />
1985年9月6日生まれ / 埼玉県出身</p>
<p>山崎豊子さんの二つの祖国に感銘を受け法律に興味を持ち、法律家を志すもあっさり挫折。かろうじて大学卒業後、ＯＬになるものの一年で挫折。類い稀なる健康体で小学生以来風邪も引かず、虫歯もなく、チャレンジ精神が旺盛なのが取り柄だが先読みが足らず後悔することが大半。<br />
ケープタウンが大好きだけれどおばあちゃんの冷や汁も恋しいと思う24歳。<br />
ご意見・ご感想など >> <img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukarimail.gif" alt="著者メールアドレス" title="著者メールアドレス" width="220" height="17" class="alignnone size-full wp-image-1733" /></p>
<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/06/that-day-cape-town/">【宮城ゆかり的膝栗毛】その日、その時、ケープタウン</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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		<item>
		<title>【宮城ゆかり的膝栗毛】ワールドカップ事情 in ケープタウン</title>
		<link>http://www.capetownnews.jp/2010/06/world-cup-cape-town/</link>
		<comments>http://www.capetownnews.jp/2010/06/world-cup-cape-town/#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 08 Jun 2010 13:10:35 +0000</pubDate>
		<dc:creator>ケープタウン新聞</dc:creator>
				<category><![CDATA[宮城ゆかり的膝栗毛]]></category>
		<category><![CDATA[スタジアム]]></category>
		<category><![CDATA[ワールドカップ]]></category>

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		<description><![CDATA[　この時期、ここにいるからには切っても切れないもの、そうワールドカップ！！ケープタウンにもつい、二ヶ月前にようやく完成したぴっかぴっかのスタジアムがどうだ！とばかりにたたずむ。真向かいに住む私は、期日に果たして本当に間に合うのかと、ずいぶん気を揉んだものだ。<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/06/world-cup-cape-town/">【宮城ゆかり的膝栗毛】ワールドカップ事情 in ケープタウン</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><center><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukari-essay-s.jpg" alt="宮城ゆかり的膝栗毛" title="宮城ゆかり的膝栗毛" width="400" height="102" class="aligncenter size-full wp-image-1728" /><br />
</center></p>
<div align="right" style="font-size: 1.2em;"><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/">≫ バックナンバー</a></div>
<p>　この時期、ここにいるからには切っても切れないもの、そうワールドカップ！！</p>
<p>　ケープタウンにもつい、二ヶ月前にようやく完成したぴっかぴっかのスタジアムがどうだ！とばかりにたたずむ。真向かいに住む私は、期日に果たして間に合うのかと、ずいぶん気を揉んだものだ。</p>
<p>　けれど、周辺道路は今でも工事中で、そこでレンガを敷くおじさんたちは最近、休日返上で、わき目も振らずがんばって作業を続けて…いるかと思えば、最近はすっかり顔なじみの私に、<br />
　「今日もかわいいね！」<br />
　と見え透いたお世辞を言うことも忘れない。そしてもっと話を引き伸ばそうと試みる。この調子では、このエリアはきっと穴ぼこだらけの道路で当日を迎えるに違いない。</p>
<p>　でも、こっちの人はそうやっていつでも女性を褒める事を忘れない。髪型、服装、メイクなど、いつもとのちょっとの違いを見つけて褒めちぎってくれる。日本にはないすごく素敵な文化だと思う、褒められて嫌がる女の子なんていないし、何より人間関係を良好に保つすごく有効な手段だと思う、草食系日本男児にも是非見習って頂きたい。豚でもおだてられたら木に登れるのだから！</p>
<p>　とにかく工事中の箇所も多々あるものの、開会式を今週末に控えた今、スタジアム周辺はずいぶん綺麗になってしまった。こっちに来たころは、どこもかしこもでこぼこの砂利道で、砂埃をかぶらずに歩くのは不可能だったのに、今ではベビーカーもすーいすいだ。当時はそれはそれで味があって私は好きだったのだが、今のケープタウンはハイジが化粧をし始めたみたいな感じで、その成長を目の前でただ見守るしかない身分としては、うれしいようなさみしいような複雑な心境なのである。</p>
<p>　他にも、駅前にある巨大なパブリックエキシビジョンの警備が昨日から始まった。もとは、いつでも小さな露店が並ぶ市民の広場だったのが、今やぐるりと鉄格子で囲われ大きなステージとモニター、たくさんの椅子で埋まる。</p>
<p>　露天を営んでいた彼らはというと国から与えられらのであろう、みんなそろいの真新しい白いテントを一列に並べ、そのエキシビジョンのすぐ隣で何事もなかったのかのように商いを続けている。むしろ新しいテントを受け取って嬉しくて、そのビジョンの隣に自分の店を構えられるのがもっと嬉しいらしい。バナナの山もいつもより大きくなっていた。</p>
<p>　さて着々と準備の整う町並みだけれど、そこに住まう人たちはというと…</p>
<p>　正直言って盛り上がっていない。何故ならいまだに観光客が全くと言っていい程いないのだ。町に出ても、どこのレストランもパブも、ホテルでさえ静寂を保つ。<br />
　同僚のアルマンドは肩を落とす。<br />
　「四年以上前からケープタウンで働く者はみんな、この時を待っていたのに、どうしたんだ。」<br />
　彼は、ワールドカップが終わったら、もう飲めもしない酒を注ぐのはやめるんだ、というのが口癖だったから、今の彼の心境は私には計りかねない。四年という歳月の結果がこれだとしたら、悲しすぎる。</p>
<p>　ケープタウンに住まう人はみんなサッカーを愛し、ワールドカップを待ち焦がれている。でも、それでも盛り上がりに欠いているのは、ここが観光地だから。観光客のいない観光地はえびの入っていないエビフライみたいな…なんともわびしいものなのだ。みんな、肩すかしをくらった格好だ。</p>
<p>　自分たちで盛り上がろうにも、彼らには日本人のようにたくさんの予算も時間もない。至るところでブブゼラの音を聞いたり、世界各国の国旗、特に南アフリカのものを目にする機会は増えたが、それが私たちなりの盛り上がりの限界なのだ。</p>
<p>　いや、私たちはワールドカップで盛り上がりたい、という気持ちよりも盛り上がってもらいたい、という気持ちのほうが大きいのだ。ひいては私たち自身のためでもあるにしろ、世界中から訪れる観光客たちにこのお祭りを楽しんでもらいたい、ケープタウンをもっと知って、もっと好きになってもらいたい、と切に願っている。あなたにもきっと感じ取ってもらえるはず、この意気込みが。どこもかしこも新しくておしゃれだ。全てはあなたたちのため！</p>
<p>　新しいビルが林立した。どこのレストランもホテルも、この時のために多くの人を雇った。夜中には毎日たくさん清掃員が町中を掃き清めているし、我がストリップクラブも三度に及ぶミーティング、新システムの導入もした。<br />
　今のケープタウン、さいたま新都心には負けるけど、川越より綺麗です！！</p>
<p>　私たちは首をキリンにして待っています。あなたの訪問と、あなたのかけがえのない時間を、ここケープタウンで楽しんでくれることを。</p>
<p><br/></p>
<div style="font-size: 1.3em;"><center><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/"><strong>≪宮城ゆかり的膝栗毛　バックナンバー≫</strong></a><br/><br />
<img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/06/worldcupwave.jpg" alt="ワールドカップ抽選日！" title="ワールドカップ抽選日！" width="280" height="210" class="alignnone size-full wp-image-1906" />　　<img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/06/ctstadium.jpg" alt="ケープタウン・スタジアム" title="ケープタウン・スタジアム" width="280" height="210" class="alignnone size-full wp-image-1907" /><br />
</center></div>
<p></p>
<h2>著者プロフィール</h2>
<p><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/06/profile-1502.jpg" alt="宮城ゆかり" title="宮城ゆかり" width="150" height="150" class="alignleft size-full wp-image-1868" /><strong>宮城ゆかり</strong><br />
1985年9月6日生まれ / 埼玉県出身</p>
<p>山崎豊子さんの二つの祖国に感銘を受け法律に興味を持ち、法律家を志すもあっさり挫折。かろうじて大学卒業後、ＯＬになるものの一年で挫折。類い稀なる健康体で小学生以来風邪も引かず、虫歯もなく、チャレンジ精神が旺盛なのが取り柄だが先読みが足らず後悔することが大半。<br />
ケープタウンが大好きだけれどおばあちゃんの冷や汁も恋しいと思う24歳。<br />
ご意見・ご感想など >> <img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukarimail.gif" alt="著者メールアドレス" title="著者メールアドレス" width="220" height="17" class="alignnone size-full wp-image-1733" /></p>
<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/06/world-cup-cape-town/">【宮城ゆかり的膝栗毛】ワールドカップ事情 in ケープタウン</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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		<title>【宮城ゆかり的膝栗毛】その価値、おいくらR？</title>
		<link>http://www.capetownnews.jp/2010/06/valuable-tip/</link>
		<comments>http://www.capetownnews.jp/2010/06/valuable-tip/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 02 Jun 2010 17:40:14 +0000</pubDate>
		<dc:creator>ケープタウン新聞</dc:creator>
				<category><![CDATA[宮城ゆかり的膝栗毛]]></category>
		<category><![CDATA[サービス]]></category>
		<category><![CDATA[レストラン]]></category>
		<category><![CDATA[経済]]></category>

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		<description><![CDATA[　ここにあって、日本にない。大好きだけど、大嫌い！！な、今回はチップについて書きたいと思う。ここ、ケープタウンでウエイトレス、バーテンダーの時給というのは本当に安い。まともに丸一日働いたって交通費と、三食食事を摂ったらいくらも残らないようなすずめの涙ほどのランド<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/06/valuable-tip/">【宮城ゆかり的膝栗毛】その価値、おいくらR？</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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			<content:encoded><![CDATA[<p><center><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukari-essay-s.jpg" alt="宮城ゆかり的膝栗毛" title="宮城ゆかり的膝栗毛" width="400" height="102" class="aligncenter size-full wp-image-1728" /><br />
</center></p>
<div align="right" style="font-size: 1.2em;"><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/">≫ バックナンバー</a></div>
<p>　ここにあって、日本にない。<br />
　大好きだけど、大嫌い！！</p>
<p>　な、今回はチップについて書きたいと思う。</p>
<p>　ここ、ケープタウンでウエイトレス、バーテンダーの時給というのは本当に安い。まともに丸一日働いたって交通費と、三食食事を摂ったらいくらも残らないようなすずめの涙ほどのランドが月末に銀行にまとめて振り込まれるだけ。</p>
<p>　ではどうやって私たちが生計を立てているかというと、そう全てはチップから！<br />
　誠心誠意をこめてサービスして、その満足度に応じて支払われるチップが私たちの生活の糧なのだ。</p>
<p>　だからみんな本当に必死。日本みたいにただ、指定されたテーブルに物を運べばいいってもんじゃない。早く、美しく、正しい場所に給仕し、常に気を配る。悪い言い方をすると常にお客様のご機嫌を取り続けなければならない。</p>
<p>　おかわりはいかがですか？<br />
　新しいナプキンをお持ちしますね。<br />
　デザートメニューをお持ちしても宜しいでしょうか？<br />
　すべて問題はありませんか？</p>
<p>　私もこの一年足らずで舌がすり減るほどこの類の単語を使ってきた。</p>
<p>　時には言語の壁にぶつかって、うまく給仕できず、１ランドもチップを払ってもらえなかったり。（限られた自分の持ちテーブルに座られ、限られた時間を割いて給仕してチップを支払ってもらえないということはウエイターにとってただ働き以下の赤字同然なのである。）<br />
　ある時はまた、今夜あなたがウエイターで良かった！！というウエイターにとって最上の賛辞と総支払額の25％を超えるチップを貰ったり。（標準的なチップの支払額は10％、20％を超えるいうことはお客様がとても満足したという証なのだ。）</p>
<p>　最初は大嫌いだった。チップという文化が。だって同じ時間働いているのに、誰かは500ランド稼いで、その一方である者は0だなんて不公平ではないか。</p>
<p>　でもやっぱり稼ぐ者はそれなりの理由があるもので、最近は私もやっと、あなたのテーブルに座るよ！とお客様に言って頂ける様になった。なるほど、だからレジェンドのテーブルはいつでも忙しかったのだ。彼のテーブルはいつでも、彼のテーブルに食事をしに来たお客さんでいっぱいなのだ。<br />
　また、マネージャーも、そのウエイターの能力に応じてテーブルを振り分ける、有能なウエイターには、人気のあるテーブルをたくさん任せる。なるほど、だからシンディはいつも人気の窓際のテーブルを担当するのだ。</p>
<p>　お客様そのものがすなわち即、今夜の夕食代になるわけだからみんな真剣だ。時にはテーブルを争ってけんかになるし、テーブルの売買さえする。どういうことかというと例えば、「このテーブル、イギリス人四人を午後三時から給仕していて、会計は今のところ800ランドで、もうメインコースは食べたから後はデザートオーダーと、会計を待つだけ、でも俺は今日はランチしか働かないからもう帰りたいんだけど、50ランドで、このテーブル買わない？問題なく給仕したから会計伝票をテーブルに持っていくだけで30ランド以上は確実に手に入るよ！」なんて。そんなばかげた話、私は乗ったことはないが。</p>
<p>　かといってウエイターがいつでも稼ぐのかといえばもちろん、ノーだ。</p>
<p>　ランチタイム、ディナータイム以外の時間はお客さんはまばらだし、その上ランナーと呼ばれる、つまりはアシスタントウエイトレス、（彼らは注文などは取らず、食器を下げたり、グラスを並べたりのみをする。）に一定額のチップを毎回支払い、その他にも総売り上げの１％、つまりは総チップ額の10％前後をバーテンダーにも支払わなければならない。例えチップを貰えなくても、だ。</p>
<p>　また、ウエイター自身の能力以外にも誰に給仕するか、が実は一番重要だったりする。やっぱり一番チップを弾むのはアメリカ人、イギリス人、そして日本人！！</p>
<p>　余談だが、日本人はレストラン業界では最上級のお得意様なのだ。一切苦情を言わず、静かで、きれいに食事をし、チップを弾む。こんな民族他にいない！とアフリカ人も大絶賛なのである。やっぱり外国人に日本人をほめられると嬉しいもので、こんなときは本当に日本とその文化を誇りに思う。</p>
<p>　しかし、他のアジア諸国の評判はすこぶる悪く、私自身もそれを痛感している。特に南北に分断されたお隣の国の方々を給仕したときは参った。20人の団体でお越しになった彼らは飲み物を一切頼まず、水道水をピッチャーで各テーブル二回お代わりした後、セットメニューに含まれるパンと、パスタとパスタソースを各人三人前召し上がり、輪切りレモンをボウル単位で要求し、皮を撒き散らした後、コチュジャンと見たこともないこちらも真っ赤な缶詰までもを広げ、平らげ、これでもかというほどやりたい放題散らかして10％にも満たないチップを置いて帰って行った。</p>
<p>　あまりの厚かましさに開いた口が塞がらない私に、みんなが彼らやインディアンはいつもこうさ、と首をすくめ教えてくれた。みんなもう、諦めているみたいだ。</p>
<p>　世界中から観光客が訪れるケープタウンならではであろう。彼らは皆知っている、日本人と韓国人のファッションの違いだけでなく、フランス語とドイツ語のイントネーションの違い、スペイン人とブラジル人の顔の違いも。同じヨーロピアンでもイギリス人は上客だけれど、フランス人は注文が多いとか、ドイツ人はすぐクレームをつけるとか、イタリア人は***とか。</p>
<p>　痩せているたれ目を狙え！とも教わった。彼らいわく、それが日本人で、同じアジアンでも背が低くて化粧っ気が全くないのが中国人で、黒縁めがねと、プリントＴシャツを着ているのが韓国人らしい。ふむ、言われてみるとそんな気がしなくもない。何人なのかを瞬時に的確に見極めることも即、現金につながるからみんな良く知っている。上客が来れば最上の笑みを湛え、手をこまねいて自分の席に案内し、難しそうだったり、けちそうなお客様が来れば是非自分の席には座ってくれるな、と祈る。</p>
<p>　大嫌いだったチップという制度、今はそれもなかなかいいものだと思う。1ランドでも多くのチップを貰いたい一心でメニューを暗記し、ワインの知識も深めたし、いかに気持ちよく食事をしてもらうかを毎日苦心した。今でも生まれて初めて貰ったチップはお財布に入っているし、そしてきっと一生忘れない、とびきりの笑顔とチップをくれたお客様達を。たくさんのお金が入る喜び以上に彼らが私を好いてくれたこと、サービスに満足してくれたことが何よりも嬉しいことなのだ。<br />
　でもそれ以上に今思うことはチップがなくても、見返りを求めず働く日本人の勤勉さだ。今まで気づかなかったけれど、それってすごいことなのでは。</p>
<p>　もしこの国が、日本と同じシステムを導入したら、誰もが給仕するのを押し付け合い、接客も投げやりになり、テーブルなんか誰も拭かないだろうし、レストラン業界そのものが傾くに違いない。</p>
<p>　以前に誰かが言った、チップなしで働くなんてまるで奴隷だ、と。人は環境によって作られると私は思っているが、それがチップ文化の下に育った彼らの正直な意見なのだ。</p>
<p>　日本人はそんなはした金受け取らないんだぜ！と言い返したらけんかになりそうになったので、でも、YUKARIははした金大好きです、と言い添えておいた。事実だし。<br />
　ケープタウンには、おしゃれでおいしくておまけに安い（日本人にとって）レストランがたくさんある。先人がこの地で築いた日本人ブランドを是非フル活用してほしい。どこへ行っても暖かく迎え入れられるはずだ。</p>
<p>　そして、素敵なウエイターに巡り合えたら、一言でいい、そのサービスへの賛辞と、チップを弾んでください。</p>
<p>　それが私たちの唯一にして最高の明日への働きがいだから！</p>
<p><br/></p>
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<p></p>
<h2>著者プロフィール</h2>
<p><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/06/profile-1502.jpg" alt="宮城ゆかり" title="宮城ゆかり" width="150" height="150" class="alignleft size-full wp-image-1868" /><strong>宮城ゆかり</strong><br />
1985年9月6日生まれ / 埼玉県出身</p>
<p>山崎豊子さんの二つの祖国に感銘を受け法律に興味を持ち、法律家を志すもあっさり挫折。かろうじて大学卒業後、ＯＬになるものの一年で挫折。類い稀なる健康体で小学生以来風邪も引かず、虫歯もなく、チャレンジ精神が旺盛なのが取り柄だが先読みが足らず後悔することが大半。<br />
ケープタウンが大好きだけれどおばあちゃんの冷や汁も恋しいと思う24歳。<br />
ご意見・ご感想など >> <img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukarimail.gif" alt="著者メールアドレス" title="著者メールアドレス" width="220" height="17" class="alignnone size-full wp-image-1733" /></p>
<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/06/valuable-tip/">【宮城ゆかり的膝栗毛】その価値、おいくらR？</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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		<title>【宮城ゆかり的膝栗毛】 日本の価値</title>
		<link>http://www.capetownnews.jp/2010/05/learn-japan-in-africa/</link>
		<comments>http://www.capetownnews.jp/2010/05/learn-japan-in-africa/#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 26 May 2010 14:15:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator>ケープタウン新聞</dc:creator>
				<category><![CDATA[宮城ゆかり的膝栗毛]]></category>
		<category><![CDATA[ウガンダ]]></category>
		<category><![CDATA[レストラン]]></category>
		<category><![CDATA[ワイン]]></category>

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		<description><![CDATA[　世界で最も美しい町のひとつ、ケープタウン。つまりは世界中で愛されている町っていうことになる。あなたもここでたくさんの友達を見つけるはず。この地へとやって来る人間には、大きく分けて二種類ある。ケープタウンは日本でこそ知名度は<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/05/learn-japan-in-africa/">【宮城ゆかり的膝栗毛】 日本の価値</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><center><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukari-essay-s.jpg" alt="宮城ゆかり的膝栗毛" title="宮城ゆかり的膝栗毛" width="400" height="102" class="aligncenter size-full wp-image-1728" /><br />
</center></p>
<div align="right" style="font-size: 1.2em;"><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/">≫ バックナンバー</a></div>
<p>　世界で最も美しい町のひとつ、ケープタウン。つまりは世界中で愛されている町っていうことになる。<br />
　あなたもここでたくさんの友達を見つけるはず。</p>
<p>　この地へとやって来る人間には、大きく分けて二種類ある。</p>
<p>　ケープタウンは日本でこそ知名度は低いが、ヨーロッパではすでによく知られたリゾート地であるらしく、目立つのはやっぱりヨーロピアンたち。</p>
<p>　彼らの食欲、行動力、好奇心などがすなわち即、この町のお財布となる。なんといっても観光業は最大の収入源だ。ちなみに私の今働くレストランはケープタウンでも有数の高級店である。けれど、彼らは口をそろえて、安い、安い、と大きなおなかをゆすって喜ぶ。<br />
ここに来る前なら私もそう思っていた一人だったはず。今は三点倒立しても言えやしないけど。</p>
<p>　そして、サッカーだってこの町の経済だって、一人試合はできやしない。そう、ヨーロピアンという得点王を抱えた今、もちろん必要なのは彼らの欲求を120％の満足で応える鉄壁のディフェンダーである。</p>
<p>　即ちアフリカ各地から南下してきた出稼ぎアフリカ人達のこと。ナミビア、ボツワナ、モザンピークなど南部アフリカ周辺国を筆頭に、エチオピア、ケニア、コンゴ、ガボン、マリ、ナイジェリア、マダガスカル人まで！</p>
<p>　私は多くのアフリカ人達と今働くレストランで出会ったが、いつでも彼らは本当に働き者。お金を稼ぐんだという目的意識を持っているせいか、休憩さえ惜しんで働く。</p>
<p>　南アフリカ人と私が店の隅っこで鼻の穴か携帯いじってる間も、ひっきりなしに自分の受け持ちのテーブルに気を配る。本当に頭が下がるばかりだ。</p>
<p>　中でもウガンダ出身のレジェンドはとびきりよく働く。加えて、柔和な性格で頭の回転も速く、気さくで謙虚な彼のテーブルに座った人なら、誰しもチップを弾まずにはいられない。長男らしく面倒見もよく、東アジアの果てから来た女の子の教育係を公言し、レストランで働いたこともない私に根気よく、1からざっと160くらいまで教えてくれた。</p>
<p>　お陰でワイングラスを一気に13個運べるという今後必要になることはなさそうな特技を得た以外にも、自分の好みじゃない異性から連絡先を聞かれたときの対処法とか、ワインをもう一本多く頼んでもらう方法、チップを沢山貰った時のリアクションまで教えてくれた。また、日本に関心を抱いているらしく、私の東京での写真を目をきらきらさせて眺め、一枚一枚説明を求めたりする、特に車、ファッション、建築、刺青に興味があるらしく、繰り返し写真を眺めてはため息をつく。</p>
<p>　そんな彼とこの前、映画を見に行った。年齢差を理由に振られた彼氏が世界各地での異文化交流や社会貢献を通して人間的に成長し、再び再会し結ばれるというなんてことないラブストーリーだったのだがその中盤、彼がぽつりと言う。</p>
<p>　「俺もウガンダ人じゃなかったら…」</p>
<p>　その言葉の真意を理解できなかった私は不躾にも<br />
　「なんでウガンダ人じゃだめなの？自分の国に誇りを持つべきだよ。」<br />
　なんて知ったような口をきいてしまった。</p>
<p>　「YUKARIが羨ましいよ。」<br />
　レジェンドがほほえむ。</p>
<p>　それがなんだかとっても気になって映画の後、パップ（とうもろこしの粉を水で練ったこちらで最もポピュラーで安価な主食のひとつ）をほおばりながら、再度聞いてみた。</p>
<p>　少し何かをためらうような表情の後、滑らかに動かし続けていたナイフとフォークを止めた。</p>
<p>　ちなみに、未だに私はナイフとフォークで食事を摂ることに慣れていない。郷に入れば郷に従えと昔の人はいったものだし、私もそう思うから努力はしているのだが、なかなか一筋縄ではいかない。中学生のとき、家庭科の時間に出刃包丁と刺身包丁の違いについて学んだのを思い出した。そんな事いいからナイフとフォークの使い方を教えてくれたらよかったのに。こっちで何度思ったかわからない。つい癖でひょいと食器を持ってしまう。日本の文化である食器を口元に持っていくという行為は、こっちでは大変下品なことらしい。どれくらい下品なのかは未だによくわからないし、様々なレストランで食器を持ち上げまくった今となっては自分のためにも聞かずにおこうと思う。</p>
<p>　とにかく、レジェンドがゆっくりと口を開いた。彼はいつもそうだ。いつでも難しい単語を避けて、ゆっくりとはっきりと話しかけてくれる。</p>
<p>　彼が言うには、ウガンダ人がアフリカを出るのはとても難しいことらしい。例えば日本に行くには、日本人の知り合いが先ず必要で、その人が日本での彼の行動の一切の責任を持つ旨を書面にし政府に提出しなければならない、また本人が大手企業での就業、持ち家、一定額以上の貯蓄額を証明しなければならない。それでも許可が下りないことは珍しいことではなく、彼自身何年も前からパスポートでさえ申請中だけれど未だに発行には至っていないらしい。</p>
<p>　「日本がそんなに不親切だとは知らなかった！」<br />
　憤る私に、<br />
　仕方ないよ、そうでもしないとウガンダ人はみんな日本に行ってしまうよ、と力なく笑う。<br />
　ふむ。そうか、それもそれで困る。</p>
<p>　あれ、でもパスポートなしで、どうやってここまで来たの？訝る私を尻目に、<br />
　政府が発行したというスタンプが一つ突かれた紙を一枚握り締め、座席も倒れないバスに三日半揺られて来たのだとこともなげに言う。</p>
<p>　「三日半！」<br />
　思わず声を上げた。同時にケープタウンまでの一日半のフライトが本当につらかったのを思い出した。足の先に血が行き届かず、トイレで踏み台昇降運動を試みたり、アルコールを摂取すれば血の巡りがよくなり、このエコノミー症候群が改善されるのではという都合のいい仮定の下、ワインをがぶ飲みして結果足がむくんだ挙句、気持ち悪くなったことも思い出した。思い出したくなかったのに。</p>
<p>　「辛くなんてなかったよ、ここで働くアフリカ人達はみんなこうして来るんだ。」<br />
　という。</p>
<p>　「辛いのは、思い通りに旅行もできないこと。俺だって今日の彼のように世界中を旅して、貧しい人たちを助けたりしたいのに、俺達にはそれも許されない。」</p>
<p>　眉間にしわを寄せ、唇をかんだ。なんて答えたらいいのかわからない。</p>
<p>　今までレジェンドはどんな気持ちでいたのだろう、いくつも年下の女の子がこうして自由に世界中を旅していることを。どんな気持ちでいつも、私の写真を眺めていたのだろう。日本に生まれた私には到底わからない。</p>
<p>　「YUKARIが羨ましいっていったのはそういうこと。好きなことを思いっきりやってほしいよ、若くて、日本という本当に恵まれた国に生まれて、白くて綺麗な肌をもっているんだから。」<br />
　私と同年代だというレジェンドの愛車がうちの玄関先に止まった。</p>
<p>　「嬉しかったよ。一緒に出かけられて。大概アジア人の女の子は黒人の男と出かけないからね。気づいた？みんなが俺達を見ていたの。気持ちよかった！」</p>
<p>　くったくなく笑ったレジェンドだけど、暗に人種についての話だと気づいた私はうまくリアクションが取れなかった。<br />
　私にいつも優しく微笑むケープタウンも、レジェンドには必ずしもそうではないのかもしれない。<br />
　また胸の奥がちくっとした。</p>
<p>　「また明日、レストランで！」<br />
　そういって車を降りた。</p>
<p>　日本ではもちろん見たこともないようなデザインの彼の愛車のパワーウィンドは年中休暇中だし、助手席のドアは内側からは開かない。だからどんな時でも必ず彼が助手席まで回って扉を開けてくれる。その瞬間はなかなかここちよい。<br />
　古い車というのもなかなか悪くないとひとりごちる。</p>
<p>　愛車が一つのクラクションのあと、限界だといわんばかりのうなり声を上げて走り去った。</p>
<p>　今日は色んなことを学んだ気がする。私は恵まれていたのだ、日本に生まれ、世界中に行ける喜びと、何でも買える幸せを知っている。<br />
　ここにこなければ、パスポートを持っていることなど、全く不思議に思わなかったであろう。</p>
<p>　今度はわたしからも聞いてみよう、彼が世界一だと自負する美しいウガンダのことを。<br />
　いつか行ってみたいものだ。</p>
<p>　ありがとうレジェンド、もうそれが当たり前だなんて思わないよ。<br />
　そして明日からもまた、よろしくね。</p>
<p><br/></p>
<div style="font-size: 1.3em;"><center><a href="http://www.capetownnews.jp/category/essay/yukari-miyagi/"><strong>≪宮城ゆかり的膝栗毛　バックナンバー≫</strong></a></center></div>
<p></p>
<h2>著者プロフィール</h2>
<p><img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/profile-1501.jpg" alt="宮城ゆかり" title="宮城ゆかり" width="150" height="150" class="alignleft size-full wp-image-1829" /><strong>宮城ゆかり</strong><br />
1985年9月6日生まれ / 埼玉県出身</p>
<p>山崎豊子さんの二つの祖国に感銘を受け法律に興味を持ち、法律家を志すもあっさり挫折。かろうじて大学卒業後、ＯＬになるものの一年で挫折。類い稀なる健康体で小学生以来風邪も引かず、虫歯もなく、チャレンジ精神が旺盛なのが取り柄だが先読みが足らず後悔することが大半。<br />
ケープタウンが大好きだけれどおばあちゃんの冷や汁も恋しいと思う24歳。<br />
ご意見・ご感想など >> <img src="http://www.capetownnews.jp/wp-content/uploads/2010/05/yukarimail.gif" alt="著者メールアドレス" title="著者メールアドレス" width="220" height="17" class="alignnone size-full wp-image-1733" /></p>
<p><a href="http://www.capetownnews.jp/2010/05/learn-japan-in-africa/">【宮城ゆかり的膝栗毛】 日本の価値</a> is a post from: <a href="http://www.capetownnews.jp">http://www.capetownnews.jp/</a></p>
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